マクロビオテックの基本は玄米食から

マクロビオテック(Macrobiotique)

マクロビオテック(Macrobiotique)とは、桜沢如一（さくらざわゆきかず）氏が提唱・実践された、「全体食」「身土不二」を継承し、発展させたののです。
その実際は、小麦・大麦・ソバ・トウモロコシ・玄米などの精白していない全粒穀物に（地元の）新鮮な野菜・緑葉野菜・えんどう豆・ナッツ・豆類・根菜・海草・果物を主体とした食事法です。
肉・乳製品・鶏も食べますが、食事全体の１パーセントにも満たない量で構成されます。

マクロビオテックの考案者は、日本人の桜沢如一（さくらざわゆきかず）氏で、「正食」「食養生法」として、すでに50年以上の歴史がある食事法ですが、近年、トムー・クルーズやマドンナ、シャロン･ストーン、ニコール・キッドマンなどのハリウッドスターや、スーパーモデルたちが実践している食事法として、世界的に脚光を浴び、日本に逆輸入されてきました。
ダイエットや美容、ストレス解消の食事法という概念が一般的ですが、アトピーやアレルギー、糖尿病や低血糖症、リウマチや自己免疫疾患、ガンなどの重大な慢性病の治療食としても脚光を浴びています。

【久司道夫】
くし・みちお　マクロビオテイックの世界的権威。「アメリカのシュバイツァー」と呼ばれている。
1926年、和歌山県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大学院修了後、世界連邦主義者でマクロビオティックを提唱する桜沢如一師の影響を受け、1949年に渡米。コロンビア大学大学院にて国際政治学を専攻、世界平和への道を探求。以来、世界平和を目指して、アメリカを本拠地に世界各国でマクロビオティックの普及と啓蒙活動に従事。1978年、国連本部にて講演。以降、数々の実績が認められ、1994年、国際著述家協会優秀賞受賞。1995年、マクロビオティック普及の功をたたえられ、ロードアイランド上院議員会から表彰される。1998年、米国国立歴史博物館スミソニアンへの殿堂入り。現在、クシ財団、イーストウェスト財団、（財）ワンピースフル・ワールドの会長。

●ワン・ピースフル・ワールド　日本事務所
久司先生のマクロビオティックの推進団体です。日本のご活躍をサポートし、会員相互の懇親と励まし合い、情報を共有して援助し合い、先生の目指しておられるマクロビオティックを通じての、【平和で健康な世界】を創りたいと念願しています。（One Peaceful Worldニュースレターより引用）

「全体食」、「身土不二」について。
「全体食」はご存知の方が多いと思いますが、「身土不二」は耳新しい方もあるかもしれない。
しんどふじ：明治時代に仏教用語から自分の足で歩ける3里から4里範囲の地元食材を食べることが人間の健康に良い影響を及ぼすという思想を表現した用語。著作に食育という用語を記述した石塚左玄が創設した食養会の後継者、西端学が使用した。
これから転じて、人（身）とその人が生きる郷土（土）は密接な関係にあるものであり、別々に存在するものではない（不二）という意味で使われている。

日本人は古来より食べ続けてきた食物に合った遺伝的体質を受け継いでいる。
今の私の命は永遠と続く祖先の血の賜物。その祖先が食べ続けてきた食物に合った体質を有しているが故に子孫を残すことができている。外国人に合う食物が全て我々日本人に合うとは限らない。現在解明されている現代栄養学の栄養価だけでは割り切ることができない未知の栄養素が存在する可能性も否定できない。

イヌイット（エスキモー）人は魚、生肉、アザラシや海鳥、鯨、カレイやサケを好んで食べます。イモ類と野菜はまったく食べない。なのに延々と血を伝えることができる。我々日本人が彼らとまったく同じものを食した場合、まず健康な状態を維持するのは無理であろう。
その訳は体内にあるさまざまな酵素等の違いによる。イヌイットは野菜等を食さなくとも体内でそれを補うシステムを完備している。しかし、我々日本人にはそれがない。そのため、日本人が同じ食生活を続けると栄養バランスを壊し、発病する。
このことからも、先祖が食べ続けてきたものには偉大な力があることに気付こう。

上記に「地元食材を食べることが人間の健康に良い影響を及ぼす」とあるのはこのことを意味するだけでなく、「鮮度の良い食物を食す」ことも教えてくれている。古来我々は鮮度の良い食物は精が付くといって大切にしてきました。【『精が付く』を考える】をご参照ください。

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